クカニロコバースストーンの真実

今回は、前々からお話したかったクカニロコバースストーンについてご紹介いたします。

 

ハワイを特集した雑誌やガイドブック、ハワイのスピリチュアルやパワスポの記事等で、クカニロコバースストーンは強力なパワースポットである、とか「安産祈願」、「子宝祈願」のご利益をいただける場所です等と紹介されているのをよく目にされるかと思います。

またモデルの梨花さんやプロサーファー&ヨガインストラクターでありタレントのアンジェラ・マキ・バーノンさん、元女子プロゴルファーの東尾理子さん、タレントの小倉優子さんなどなど、たくさんの有名人達が訪れ、お気に入りの場所として紹介したり、ご自身の妊活が上手くいきましたと公表されたりしています。

さて、実際のクカニロコバースストーンとは本当はどんなところなのでしょうか?

 

私達もクカニロコバースストーンが聖地であることは知っていても、どんなところなのか、始めはなかなか良くわかりませんでした。ですが、代々このクカニロコの土地を大切に守ってこられたハワイアン・シビック・クラブ・オブ・ワヒアワ(HCCW)の方達とのボランティア活動などを通じて

少しづつ見えてきたこと、そしてHCCWの方のお話や彼らからのお願い事項などを交えながらお話ししたいと思います。

 

尚、出来る限り分かりやすい言葉で、誤解などが生じないよう記事にしたつもりですが、お話しの内容が昔のことであり、更にスピリチュアルなこと等が絡みますので、分かりにくい箇所もあるかもしれません。その場合はどうかご容赦下さい。今後も調査・勉強を続け、新しいことが分かりましたら、随時、追記・訂正を行っていく予定です。

 

1.クカニロコバースストーンの概要

太古の昔、この土地は王族以外立ち入ることが固く禁止されており、一般人が侵入することのない様に、常に見張りがおりました。

当時は、ワイアナエ山脈からコオラウ山脈一帯を含む、36000エーカーの広大なエリアが、クカニロコとしての王族の土地だったそうです。そしてここはハワイ王室の特に位の高い方達の出産場所として使われていました。

出産に使われる様になってから、約800年もの間、王家の純粋な血統が守られ、保たれていたのです。

また出産のない時期には、この場所が航海術などの学校としての機能も果たしており、王家の人たちの学びの場でもありました。

クカニロコバースストーンは、ワイキキから車で40-50分、オアフ島のちょうど真ん中の、ワヒアワという地区に位置しています。島の真ん中なので、ワヒアワはオアフ島のピコと呼ばれています。ピコとはハワイ語で「おへそ」とか「中心」という意味になります。このエリアの、付近の観光地としてはドールパイナップルプランテーションがありますが、歩ける距離ではありません。

現地には水道も通っておらず、管理人さんなども常駐しておりません。

現在では「Kukaniloko Birthstones state monument」としてハワイ州に、5エーカーの土地が指定されています。そして、4世代以上(*1)に渡り、ハワイアン・シビック・クラブ・オブ・ワヒアワの方々が管理、メンテナンスを続けておられます。

注(*1) HCCWの組織としては1960年から 

2.クカニロコバースストーンの歴史的なこと

はじめてこの場所が王家の出産場所として使われたのは、西暦1060年、日本では平安時代の後期に入った頃で、現在(2017年)から遡ること957年。ナナカオコ王の奥様のカヒキオカラニ妃がカパヴァ王子を出産されたのが始まりと言われています。

出産が近づくと、父親となる王様と関係者の方達が、クカニロコの入り口から続く道の、左サイドに18個、右サイドに18個、ずらりと置かれた計36個の石に座り、誕生の瞬間を待ちました。王家の出産では純粋な血統が非常に重んじられていたので、彼らは出産の証人となったのです。ちなみに現在置かれている36個の石は、当時の物ではなくレプリカです。

そして、いよいよ出産の時を迎えると、妊婦であった王妃はカプ(禁止事項)により、石に足を着ける事ができなかったため、複数の介助人により石の上の場所に運ばれ、そこで抱えられながらの出産が行なわれました。

この様にしてバースストーンの上で子供を出産することにより、神々が子供の出産を知り、ここで産まれた子供を通して地上に強いマナが送られると考えられていたのです。

出産後すぐに、産まれた子供と出産したお后さまは当時バースストーンから程近い場所にあった「ホ オロノパフ ヘイアウ」に連れて行かれ、カフナ(神官、医者、専門家という意味)による儀式が行われました。やがて、竹の刀によるヘソの尾を切る儀式が終わるとハワイ固有のドラムが鳴らされ、それにより王家の子孫の誕生が世に知らされたのでした。ここで産まれたロイヤルベイビーは、将来、神に近い高い地位と立派な王様としての将来が約束されていました。

ホノルルのダウンタウンにある大王像で知られるカメハメハ大王も、妻のケオプオラニの出産をクカニロコで望んだにもかかわらず、叶わなかったたそうです。それは、カメハメハ大王がケオプオラニを娶った際の戦いが紳士的な方法ではなかったことに起因していると言われています。

それだけこの地は神々の愛に溢れた(愛と平和の)場所だということです。

時を下り、1900年代の中盤になると、ハワイ全土でサトウキビ栽培が盛んになります。

その時期に、悲しいことに「産まれたばかりの赤ちゃんの儀式が行われ、ヘソの尾を切った」ホ オロノパフヘイアウが取り壊されてしまいました。またダムの建設により、クカニロコの土地との境界線であった河の流れが変えられ、この先は王家の人しか入ってはいけないという目印であった石も用をなさなくなってしまいます。その後も存続の危機が訪れ、この土地一帯を買い取り、別の施設を建設する計画なども持ち上がったようでしたが、それは間逃れることが出来たようです。

紆余曲折があり、36000エーカーだった土地が5エーカーになりましたが、現在もクカニロコバースストーンは聖地として愛と光を放ち続けています。

 

3.ハワイアン シビッククラブ オブ ワヒアワとの関わり

私たちとハワイアン・シビック・クラブ・オブ・ワヒアワとの出逢いはほんの偶然でした。

今まで貸切観光ツアーの中で、お客様のご要望により、何度もお客様をクカニロコ・バースストーンへご案内してはおりましたが、お客様をご案内する中で、自分達が伝えていることは、本当に正しいのだろうかと、いつも疑問に感じていました。

そこである日、しっかり見学してこようと、クカニロコバースストーンを見に行ったのです。するとその日、偶然にHCCWのジョリーン・レンチャンコさんと何人かの関係者の方々が、現地に来られていました。その時、ジョリーンさん達が石を磨いていたのを見かけ、「何をされているのですか?」とたずねてみました。すると、「心無い訪問者が泥の付いた靴で石に登った様で、それをキレイにしているのです。」と言われました。ハワイアンソルトを溶かした水を使い、素手で泥を落とし石を洗っていたのです。こんな聖地で、歴史的な遺跡とも言える石にひどいことがあるものだとショックでした。他にもいたずらや、落書き等の困った事が色々あるというお話しも伺いました。その日の偶然の出逢いをきっかけに、あれこれ状況を聞かせていただいたり、毎月1回のボランティア活動で、お掃除をしたり、植林をしたり、お水を持って現地へ伺ったりを続けながら、交流を深めて参りました。ありがたいことに、現在では私たちも信頼していただき、石のサークルを作りにもお声が掛かりました。そして私たちのお客様には、ジョリーンさんが可能な限り同行して下さり、現地において、直接クカニロコの説明をしていただいたり、聖地での愛、マナの感じ方をお話しいただいたりしています。

ここで石のサークルについて簡単にご説明します。

しばらく前まで、この聖地に置かれたバースストーンをはじめ、石達には、何の囲いもなく、訪問者や観光客は自由に石の目の前まで行き、石に触れたりすることが可能な状態でした。しかしながら、ハワイアンの方達にとって先祖代々引き継がれてきた魂を繋ぐ非常に大切な石であり、また歴史的価値も大きな資産です。それが、長い時間の中で、どうしても荒らされてしまっているという現状があり、許可なくして石に近づいたり、触ったりすることを禁止することに決められました。それを訪問者の方達に守っていただくため、バースストーンの主要な石達を全て囲む大きな石のサークルを作り、そのサークル内には入らないようにという注意書きの看板も立てられたのです。ただ、「囲い」とは言っても、石を置いてあるだけのものです。

24時間関係者が見張っている訳ではありませんし、中に入ろうと思えば、簡単に中に入れてしまいます。ですが、素晴らしい、美しい体験をしたくて聖地を訪れるのですから、その聖地でルールを冒すのでは、全く意味がありません。今後も状況により、保護していく活動も変化していくことと思いますが、ジョリーンさんやジョリーンさんのお兄さんのトム・レンチャンコさん達の方針を伺いながら、私たちにもできるお手伝いを続けていきたいと考えています。

4.クカニロコバースストーンについて分かったこと

HCCWのジョリーン・レンチャンコさんによると、

「クカニロコバースストーンはパワースポットなどではない。」

「安産を祈願するようなところでもない。」というのです。いったいどういうことでしょうか?

 

クカニロコバースストーンにはそんなパワーがないと言っているのではもちろんありません。

そうではなく、聖地クカニロコバースストーンを訪問する私たちの心の在り方が問題なのです。常日ごろ「ご利益!ご利益!!」といただくことばかりの気持ちになったり、ひたすら病や悪運を取り除いてもらおうと躍起になったり・・・。

日本でも強いパワーを秘め、その場所を訪れた方が体の不調が治った、そこで祈願したことが叶った、だからここは凄いパワースポットだと有名になると人々が列挙して押しかける様になり、その結果、悪い「気」で一杯になったり、荒れてしまったりという話を聞いたことがあるのではないでしょうか?ジョリーンさんたちは、先祖代々クカニロコバースストーンの土地を守ってこられたご先祖様達から今を引き継ぎ、そして、今までと同じように強いマナ、愛に溢れた場所のまま、次の世代へと残していく義務があります。

ご利益を頂こうと思うのではなく、脈々と続くクカニロコバースストーンのマナ、強い愛と光(*2)をただ感じる。それにより、今の私達に命を繋いでくれた両親や先祖と繋がることができる。気づくことができる。先祖から自分へと繋がることで自然と次の世代に繋がっていく。そういう意味での大きな愛のエネルギーに溢れている場所だという意味だと解釈しています。

 注(*2) ここでいう光とは、目に見える光のことではなく、スピリチュアル的になりますが、宇宙創造主からのエネルギー、生命力、いのち、愛という様な意味です。

クカニロコバースストーンは女性(wahine)を象徴するワイアナエ山脈と男性(kane)を象徴するコオラウ山脈の間に位置しています。ワイアナエ山脈をよく見ると、左の写真に記した様に、女性(妊婦さん)が横たわった姿を現しています。

また、ワイアナエ山脈は、暦としての意味も持ち、太陽の昇る位置で、季節を判断していた様です。

石の話をしますと、この場所にはたくさんの大きな石、変わった形の石が置かれています。

その中で、右の写真の石が、バースストーンです。

 

この聖地は「クカニロコバースストーン」と名前にもある通り、「王家の出産が行われた場所」としてだけ有名になっていますが、バースストーン以外の、辺り一帯に置かれた多くの石は、それそれ、違う意味、役割を持っています。それらは、ここが学びの場所として機能した際に使われていた石達であり、また古代のハワイアンたちが天文学、航海術などの高度な技術を持っていたことを証明するものでもあるのです。

次のこの石は、何重もの円のペトログリフが刻まれており、オアフ島の中央に位置されています。ひし形のそれぞれの角がきちんと東西南北をさしています。また円の中央に棒を立てると日時計になり、石の周りの1つの突起から次の突起までを棒の影が移動するのに、ちょうど2時間半なのだそうです。

左の石は、航海術を学ぶのに使われた石の一つです。周りを海に見立て、点在する石を島々が海に点在していると仮定しました。写真の石は、オアフ島の石で、丸い部分は、クカニロコを表しています。またワイアナエ山脈とコオラウ山脈も石の上に認められます。

 

この右の石も何か意味があるかと思いますが、勉強不足で確認ができておりません。また機会をみて、もっとクカニロコバースストーンのことを勉強していきたいと思います。

5.聖地クカニロコを守っていくためにできること

クカニロコバースストーンが、映像やガイドブックの写真等でも見ていただいてお分かりの通り、いつも清清しく愛に溢れた雰囲気を保っているのは、心をこめてメンテナンスをしている方たちがいるからです。誰も管理しなければ、どんな土地でもあっと言う間に雑草が生えたり、ゴミが投棄されたりで、荒地になってしまいます。

HCCWの方達も、日本から多くの観光客の方がクカニロコバースストーンへ訪れる事をよくご存知です。そして私達に、日本のお客様に正しいメッセージを伝えて欲しいと望まれています。

 

普通に考えれば、当たり前のことばかりです。それでもHCCWの方達は、これらの事が普通に出来ない数々の訪問者の行った行為に深く傷つき、また毎回の復旧にも手を焼いています。そして太古から伝えられ、守ってきた大切な土地を次の世代へいい状態で引き継ぐために非常に努力をされています。クカニロコバースストーンを訪れる際は、是非、訪問先への敬意と愛を持った行動を取り、私達もこの文化の継承の担い手になっていきたいものです。

 

・神聖な石を踏みつけたり、石に登ったりしない。

・聖地で大声で騒いだりしない。

・石にいたずら書きなどをしない。

・聖地にゴミを捨てない。

・お供え物を置いていかない。

・特別な許可がない限り、石のサークルの内側へは入らない。

 

前出のジョリーンさんもこう言っています。

「敬意を持って行動することは、無条件の愛であり、次の世代、また次の世代へと繋いでいくことになるのです。」

「クカニロコは太古から現在、そして未来へ永遠に繋がっており、常にピコ(中心)であり、マナ、愛を発しているところなのです。」と。

 

6.個人でクカニロコバースストーンへ行かれる方へ

ここでは、ザ バスやレンタカーなどで個人的にクカニロコバースストーンへ行かれる方に注意点を記載しておきます。また、ツアー等で行かれる方にもご参考になるかと思いますので、御一読いただけましたら幸いです。

 

・現地には、水道が通っておりませんので、手を洗う場所やお手洗いはありません。事前に済ませましょう。

・売店も駐車場もありません。車は道路わきの邪魔にならない場所を探して駐車します。

・高価に見えるバッグなどを外から見えるように車の中に置いて、車を離れる等は危険です。

・ハワイの聖地といえども海外です。心無い事をたくらむ者が潜んでいないとは限りません。女性お一人で早朝や夕方遅くなどに行かれること等は決してお勧めできません。

・管理人もおらず、毎日太陽が照りつけるハワイですので、お供えの花束や、お菓子などはあっという間に腐ってしまいます。そしてそれらが害虫やネズミ等を呼ぶことになりますので、お花やお菓子をお供えとして置いてこないようにお願いします。替わりに持って行っていただきたいのは、お水です。周りの木々にお水をあげて頂く事が、クカニロコでの一番のお供えになります。

・ゴミを置いてくる様な行為はしない様に!持って行ったものは全て持ち帰りましょう。

・クカニロコバースストーンのサイト内の地面は赤土です。この土はかなり色が濃く、靴や洋服に着くとなかなか取れません。白い布地のスニーカーなどではなく、汚れてもよいサンダルや洋服にされた方が安心です。

 

・クカニロコ・バースストーンの主要な石の周り一帯を囲うように、ここを守る方達、関係者の方々が1つづつ手作業で置いていった石のサークルが、2017年の1月に、完成しています。(私たちも石を置かせていただきました)それまでは境などなく、石の前まで行き、石を触ることができていたのですが、以来、勝手に出掛けていって石を触ることはカプ(タブー、禁止事項)となりました。石を触る以前に、石のサークルの中に入ることが禁止されておりますので、サークルの外から眺め、クカニロコバースストーンのマナを感じていただくということになります。

 

7.当社を通じてクカニロコの見学を希望される皆様へ

私たちは、本稿にも記載致しました様に、ハワイ王朝の流れを汲み、代々現地を管理・保存されているHCCWクラブの方達との交流があり、そのご縁で当社を通してお客様をご案内する際には、出来る限り彼らが現地でご挨拶をさせていただく形を取っております。

 

その為、お客様のスケジュールを伺った上で彼らとスケジュールを合わせてのツアー催行となります。スケジュールが合いますと、ただ行ってみて来るだけという内容ではなく、ハワイアンの方の心を感じられるツアーとなるのですが、日本や海外から来られるお客様は、みなさん日程や時間の制限がありますので、残念ながら、日時の都合が合わず、ご参加いただけない場合も多々ございますことをご了承下さい。

 

またもう一点、石の囲い(石のサークル)と、立入り禁止の看板が設置されて以来、原則としてその中に入って石に触る等ができなくなっております。それでも多くの訪問者の方々はそれを無視して中に入っていく場面も見受けられるのですが、折角の聖地訪問ですので、当社のお客様には同行して頂く王族の末裔の方の案内に従って頂いております。

また、クカニロコの維持、管理の為、できましたら、お一人当たり$5.00~$10.00程度の寄付をいただけましたら非常にありがたく存じます。(強制ではありません)

 

クカニロコバースストーンへのツアーのご希望は、お問合せフォームよりお知らせ下さい。

 

ワイキキから3時間の貸切レクチャーツアーで、ご利用料金は、$200.00(税・チップ込み)です。

 


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